旭化成、自動車用素材の生産拡大

2017.1.12 05:00

 旭化成は11日、エアバッグ向けの糸や、車の内装に使われる人工皮革の生産を拡大する方針を発表した。宮崎県延岡市にある工場の設備の増強を検討しており、投資額は約55億円の見通し。福井市で開かれた小堀秀毅社長らの記者会見で明らかにした。

 海外を中心とした需要の高まりに対応する。中国やインドでは、安全意識の向上によりエアバッグを搭載した車が増えているという。

 おむつの吸水を助ける素材「不織布」を生産しているタイの工場についても、約50億円を投資して増強する考えを示した。いずれも2017年度中に具体的な内容を決めるとしている。

 小堀社長は会見で「繊維や医療だけでなく、自動車内の素材など幅広く特長を出していきたい」と述べた。

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