三菱航空機が債務超過に 17年3月期、MRJ開発遅れ510億円

2017.7.3 06:03

 国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)を開発している三菱航空機(愛知県豊山町)が、2017年3月期決算で負債が資産を上回る債務超過に陥ったことが2日までに、分かった。開発の遅れにより費用が膨らんだためで、債務超過額は510億円。機体を納入するまで売り上げが計上できず、親会社の三菱重工業からの出資や借入金で事業を進めている。三菱重工は社長直轄で開発加速に乗り出しており「債務超過はMRJ事業に影響しない」と説明した。

 債務超過は6月30日の決算公告で判明した。MRJの納期は約7年ずれ込み、20年半ばを目指している。開発費が損失として積み上がり、17年3月末までの累積損失額は1510億円に達した。17年3月期の最終損益は511億円の赤字だった。

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