往年の名車、相次ぐ部品復刻 ビートにロードスターも メーカー「乗り続けるお手伝い」

2017.8.10 06:09

 自動車メーカーで、既に生産を終了した往年の人気スポーツカー向けに補修部品を復刻販売させる動きが広がってきた。生産終了などで補修部品の入手が困難になった部品を復活させることで、長年乗り続けるファンのニーズに応える。

 ホンダは9日、1991年~96年に発売した軽自動車のオープンカー「ビート」の部品を順次、復刻販売すると発表した。ビートは国内で累計約3万8000台が売れたが、販売終了から20年が経過した昨年12月末時点でも、なお5割以上に当たる約2万台が残存している根強い人気を誇るモデルだ。

 ただ、主要な補修部品1600点のうち7割が生産を終えており、ユーザーから再販を求める声が強かった。

 まず、ニーズの大きいホイールやシートベルトなどを再販し、最終的には内外装部材など300点を検討する。ホンダの家老亘部品部長は「入手が困難な部品を復活させて、愛着ある車に乗り続けることのお手伝いをしたい」と述べた。

 マツダも89年~98年まで発売したオープンカー「ロードスター」の初代モデルの一部部品を来年初頭から復刻販売する。初代ロードスターは国内で累計12万台が販売され、現在も2万3000台もの保有がある。マツダは部品供給に加え、ユーザーの車両を一旦預かり、発売当時の姿に近い状態に戻すサービスも始める。

 日産自動車は、89年~94年までに発売したスポーツカー「スカイライン R32 GT-R」向けの部品の再供給を検討している。

閉じる