ペットボトル使用削減啓発 ソーダストリーム、米社と共同展開

2017.9.1 05:45

 100年以上の歴史があるソーダメーカー販売のソーダストリームは、米国のステンレスボトルメーカー、クリーンカンティーン(カリフォルニア州チコ)と、日本各地でごみをなくすための取り組みを共同で展開している。

 今年6月には沖縄の宮古島で行われた音楽フェスティバル「MIYAKO ISLAND ROCK FESTIVAL 2017」に出展。クリーンカンティーン製品をオフィシャルボトルとして販売し、出演者やスタッフを合わせた約500人分の使い捨てカップが使われずに済んだ。同月、山梨県北杜市で開催されたトレイルランニングレース「スリーピークス八ヶ岳トレイル」でも、給水所などでのスチールカップの使用を支援。レースごとに発生していた5000~6000個の使い捨てカップを代替した。7月には、秋田県横手市で開催された24時間のマラソン大会「みちのく秋田チャリティーラン&ウォーク」もサポート。過去12回で約6万個以上捨てられたとみられる使い捨てカップの使用削減に取り組んだ。

 ソーダストリームは、全世界規模で使い捨てになりがちなペットボトルの削減に取り組んできた。廃棄されたペットボトルが自然分解するまでには450年以上かかるとされ、粒子状になったマイクロプラスチックとよばれる物質も問題視されているためだ。

 最高経営責任者(CEO)のダニエル・バーンバウム氏も、記者会見などのたびにペットボトルの使用を控えるべきだと強調。その理由として、廃棄物問題のほかにも石油資源の有効活用を指摘する。石油には限りがあるが、使い捨てになることも多い現状では資源が無駄になる、という考えからだ。

 同社は、500ミリリットル当たり約18円で炭酸水を作ることができるマシンを販売しているが、このマシンで使用するボトルは「2000回、3000回と使用できるため、その分ペットボトルを減らすことができる」(バーンバウムCEO)という。

 同社はこうした考えをより鮮明に打ち出そうと、4月下旬には東京・六本木の東京ミッドタウンでペットボトル削減を目指すイベント「sodastream cage WORLD tour 2017 in TOKYO」も開催。日本国内でも啓発活動も本格化している。

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