間取りや内装、自由に変更可能 シーアプランニング「スケルトン賃貸」展開

2017.12.1 05:45

 シーアプランニング(東京都新宿区)は、入居者の希望の間取りや内装に変更できる「スケルトン賃貸」住戸だけで構成された賃貸住宅を、「夢添加ハウス」というブランドで展開する。第1弾は亀戸(同江東区)で、木造3階建て4世帯の新築物件を企画・設計、施工。今後は新築だけでなく中古マンションも対象に、東京の東部エリアを中心に事業を展開し、年間4棟ペースで供給を進めていく計画だ。

 スケルトン賃貸は、スケルトン(骨組み)と室内の内装などを分離した手法で建築された住戸を活用。入居者が退去時に室内を、原状回復に関する義務を内装の一部について免除し、壁へのくぎ打ちや、内装の変更を可能にした上で貸し出す。これまでは賃貸マンションの一室などについて事業を展開してきた。

 夢添加ハウス事業では、「資産を持たなくてもよい。その代わり、自分の趣味やライフスタイルを満喫できる機能を備えた家がほしい」と考える30~60代の層をターゲットとする。

 具体的にはスタジオタイプの間取りの部屋を用意。キッチンやトイレ、浴室といった水回り部分はシーアプランニングの設計に沿って施工するが、間取りの変更などは入居希望者の意見を踏まえて対応する。壁材や床材などを含め、その分の費用は入居者が支払う仕組みだ。

 スケルトン賃貸では、「ホームシアターをじっくり楽しみたい」「音を気にせずに思いっきり楽器を演奏してみたい」といった要望に応じた部屋を作ることが可能。それには一定のコストが生じるため入居者の負担感は大きくなるが、「長く住み続けよう」といった意思が働くため、オーナーにとっては結果として安定した家賃収入につながるという。

 シーアプランニングの鵜飼美知恵社長は「駅からの距離や設備の良しあしで競争するのではなく、ニッチな層にターゲットをしぼった賃貸経営が行える」とメリットを強調している。

閉じる