2018.7.22 13:08
キリンビールの第3のビール「キリン のどごし〈生〉」といえば、同社のビール類の販売数量でトップブランドとなっている。その主力商品が6月中旬、大幅にリニューアルした。テレビCMも一新し、猛暑のビール商戦に挑んでいる。CMタレントに起用したのが、俳優の桐谷健太さん(38)と、女優の門脇麦さん(25)だ。
桐谷さんといえば、携帯電話大手KDDI(au)のテレビCM「三太郎」シリーズに欠かせないキャラクターとなっているほか、ドラマやバラエティー番組への出演などテレビで見ない日はないほどの人気ぶりだ。
門脇さんも、映画やドラマでの体当たりの演技が高く評価され、存在感のある演技派の若手女優というポジションで、今後の活躍が期待されている。
そもそも、のどごし〈生〉は、平成17年の発売以来、「飲んだ瞬間のグッとくる飲み応えと、その後のすっきりとしたのどごしを両立する」を主なコンセプトに据えている。
リニューアルでは、特にのどごしのよさをアピールした上で、「最高のキレ」をアピールするよう改良。製品パッケージにも堂々と「ゴクゴク爽快」という文字をあしらい、「元気感」「躍動感」を表現した。
このため、新CMも「のどごし〈生〉」が大きく変化したことを訴えることに主眼を置いた。
桐谷さんは「工場で最高のキレ!」編と「店頭で最高のキレ! 桐谷健太」編の2本、門脇さんは「店頭で最高のキレ! 門脇麦」編に出演している。
いずれのCMも、飲んだ瞬間に飲み応えを感じると同時に、のどを通り過ぎると「すっきり」感じる爽快感を前面に出している。
桐谷さんの工場編では、工場でビールを試飲し、「何すかーこれ?」とスタッフに尋ね、味の変化に驚く様子を熱演。店頭編では、ビールを飲んで「あーーーやっぱうまい!」と絶叫する。
「工場で最高のキレ!」編
「店頭で最高のキレ! 桐谷健太」編
門脇さんの店頭編では、白いワンピース姿で友達と女子会に向かう途中、スーパーの店頭でのどごし〈生〉のイベントに出くわす。飲んでみると、従来品とは異なるおいしさを実感するという内容だ。
いずれのCMも、猛暑の中、飲めばさわやかな気分を楽しめることをアピールするCMだ。
リニューアルをうまく表現したCMなのだが、ビール業界に詳しい関係者は、門脇さんの起用を冗談気味に疑問視する。
門脇さんの「麦」という名前から、ビール原料の「麦芽」を連想する人も多いだろう。
実は、第3のビールには、麦芽を使った発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を加えたタイプ▽麦芽を含まず、大豆たんぱくやエンドウたんぱく、とうもろこしなどを原料として発酵させたタイプに分かれる。
のどごし〈生〉は、残念ながら後者の麦芽が含まれないタイプだ。次は麦を使った製品に門脇麦さんの起用を求めたい。
「店頭で最高のキレ! 門脇麦」編