電通過労自殺、「再発防止の言葉は空虚」 まつりさん母コメント、NHK記者の過労死にも触れる

 
高橋まつりさんの写真を前に会見に臨む母、幸美さん=6日午後、東京・霞が関(川口良介撮影)

 電通の違法残業事件で、過労自殺した高橋まつりさん=当時(24)=の母、幸美さん(54)は6日、記者会見し、次のようなコメントを読み上げた。全文は次の通り(原文のまま)

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 本日、電通の労働基準法違反に関する判決がおりました。社員に対する違法な働かせ方は犯罪であり、会社に責任があるということが証明されました。どんなに立派な仕事をしていたとしても、労働基準法違反は許されない犯罪です。社員の権利と健康を守らずして利益をあげることは、会社を守ることになりません。以上のことを念頭に置いて日本の全ての経営者は会社経営の方針を立て、経営を行っていかなければならないということです。

 社員が過労死しなければ罰せられない。

 社員からの訴えがなければ罰せられない。

 通報されなければ罰せられない。

 調査が入らなければ罰せられない。

 という間違った認識で会社経営が行われることがないよう、これからも引き続き国をあげて労働局の監視を強化してもらいたいと思います。

 罰金50万円という罰則に関しましては、労働基準法違反により労働者が死亡した場合の罰則が強化されるよう法律の改正を望みます。

 一昨日、NHKに勤務されていた女性記者の方が、過労死で労働基準監督署から長時間労働による過労死と認定されていたことを知りました。

 高橋まつりだけでなく、大企業や中小企業を問わず、また様々な業種を問わず、日本全国でこのような悲惨な事例は、未だにたくさん起きています。その都度、企業は「二度と同じようなことを起こさない」という決意を表明されていますが、その言葉が空虚に思えるほど、何度も何度も企業の不当な労務管理により過労死は繰り返されています。

 本日の判決が出た今、すべての企業が労務管理を改善していただきたい。そして、国には今までの多くの犠牲者を生んでいる異常事態を認識し、是非とも過労死をなくす為の法律改正をして頂きたいと思います。

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