ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏

 
カズオ・イシグロ氏

 スウェーデン・アカデミーは5日、今年のノーベル文学賞を、長崎市生まれの英国人小説家、カズオ・イシグロ氏(62)に授与すると発表した。ロンドンに在住、英語で執筆している。日本出身の作家としては1968年の川端康成、94年の大江健三郎氏に次ぎ3人目、23年ぶりの受賞となる。

 54年、日本人の両親の間に生まれた。漢字表記は石黒一雄。

 5歳で渡英。イースト・アングリア大大学院で学んだ。81年の短編小説を皮切りに、82年、英国に在住する長崎出身の女性の回想を描いた長編小説「遠い山なみの光」で王立文学協会賞、86年には「浮世の画家」でウイットブレッド賞を受賞した。

 89年には「日の名残り」で、英国で最も権威がある文学賞、ブッカー賞に選ばれた。貴族に仕えた執事の苦悩を描いた同作品は93年に映画化。2005年に発表した「わたしを離さないで」は世界的なベストセラーになった。最新作は15年の長編「忘れられた巨人」。

 1980年代前半に英国籍を取得。日本語はほとんど話せないという。

 ノーベル文学賞の賞金は900万クローナ(約1億2500万円)。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。(ストックホルム 共同)

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