米DSA「米国法務戦略支援」が好調

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「米国法務戦略支援業務は成功報酬制ではなく時給制。日本企業のニーズは高いと感じている」と話すDSAの大平恵美代表

 知財関連に主軸を置く設立6年目の米国法律事務所DSA Legal Solutions,Professional Corporation(ロサンゼルス)の「米国法務戦略支援業務」が日本で好調だ。DSAは材料、医療、半導体、情報技術などの産業分野に強く、契約、訴訟、調停などの業務を扱っているが、現在では同支援業務が3分の2を占めている。

 米国法務戦略支援業務とは日本企業が米国で直面するさまざまな法的事案に関し、第三者の立場で助言し、より良い状況へと導くサービスだ。大平恵美代表は「米国弁護士としての経験だけでなく、ビッグデータの解析結果を基に支援する。米国法律事務所では恐らく、唯一DSAが日本企業へ提供している」と言う。

 例えば、多くの日本企業は米国の法的事案に際し、日本の法律事務所を通じて米国の法律事務所を選んでいるが、実は最適な選定と業務依頼ができていない場合が少なくない。原因は日本企業が依頼先の業務適性を検討できていないことや、英語での交渉力不足にある。

 大平代表は「過去、日本企業の多くが米国では金払いの良い、あまり文句を言わぬ、都合良い客とみられていることを感じてきた。米国弁護士の勧めを何でも承認する必要はない。日本人として日本企業にぜひ貢献したいという思いから、この支援業務を始めた」と説明する。

 同業務の特徴は独自分析した情報の提供にある。特許などの出願・権利化情報、裁判所の開廷情報、米証券取引委員会が公開する企業情報、民間の企業信用情報や個人の経歴情報など、7社・機関の十数種類のデータベースを活用。米国弁護士、競合企業、裁判所判事らの能力、仕事ぶり、評判などさまざまな観点から分析する。

 訴訟事案なら、類似訴訟に強い米国弁護士や勝訴判決が得られやすい裁判所、賠償額などを分析し、日本企業に有利な訴訟戦略や訴訟活動に寄与する。

 事案開始から終了までに至る伴走型支援もDSAならではだ。例えば、日本企業が契約する米国弁護士の仕事内容をチェックし、方針や弁護士費用の再検討を促し、業務の適正化を支援する。

 ガラパゴス化がささやかれる日本企業だが、国際標準の対応がなかなかできないのが現実だ。DSAの今後が注目される。(知財情報&戦略システム 中岡浩)

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