オリンパス社員、内部告発で逆転勝訴 配転先での勤務必要なし

2011.8.31 13:20

社会の注目ニュース

 内部告発後に不当な配置転換を受けたとして、精密機械メーカー「オリンパス」社員、浜田正晴さん(50)が同社や上司に配転先で働く義務がないことの確認と計1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は「人事権を濫用し、昇格・昇級の機会を事実上失わせた」として、請求を棄却した1審東京地裁判決を変更、働く義務はないとした上でオリンパス側に計220万円の支払いを命じた。

 1、2審判決によると、浜田さんは平成19年6月、上司が取引先職員の引き抜きを行っているとして、社内のコンプライアンス(法令遵守)窓口に通報。その後、専門とは別の部署へ異動となった。

 浜田さんは1審判決後にも異動を命じられており、控訴審ではこの異動についても「通報への嫌がらせだ」と主張していた。

 鈴木裁判長は、浜田さんの通報は公益通報者保護法の保護対象にはあたらないとした1審の判断を維持。その上で、取引先の信頼失墜防止という通報目的について「相当の根拠がある」として、内部通報に伴う不利益な取り扱いを禁止したオリンパスの社内運用規定に違反すると認定。配転命令は内部告発に反感を抱いた上司による人事権の濫用と結論づけた。

 同法を巡っては、「公益通報として認められるための要件が厳しい」といった指摘があり、施行5年にあたる今年4月をめどに見直すことが付則で定められている。

 オリンパス広報・IR室は「1審の判決通りの結果が得られなかったのは大変残念。今後の対応は、判決文を精査した上で検討していきたい」とのコメントを発表した。

注目サイト