冬の北海道、節電余地は限定的 経済活動への影響懸念 (2/2ページ)

2012.11.3 07:00

 北海道電は、発電所トラブルなどの緊急時に需要を抑制する「計画停電回避緊急調整プログラム」への参加を、工場などの大口需要家約1300件に呼びかけ、33万キロワットの需要抑制を狙うが「達成できる見通しはない」(担当者)。

 すでに、日時を決めて電力使用を抑える「計画調整契約」への加入を大口客へ呼びかけたが、参加は1.8%(161件)の10万キロワット止まり。関西電力が、今夏獲得した6.5%(3609件)の193万キロワットとの差は大きい。

 そもそも北海道の冬の使用電力量は夏に比べ全体で25%、家庭では60%増える。道路凍結を防止する8万カ所の融雪設備には計40万キロワットが必要で、節電の成否は天候が左右する。

 札幌商工会議所のアンケートでは、泊原発の長期停止による料金値上げに、68%が「現状維持」と反意を示した。「先進国ではほぼ前例がない」(日本エネルギー経済研究所の小笠原潤一氏)という北海道の冬の電力事情は、泊原発の安全確認と再稼働の必要性を浮き彫りにしている。(吉村英輝)


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