【視点】産経新聞編集委員・宮田一雄 マンデラ氏追悼 (1/3ページ)

2013.12.17 05:00

 ■今もなお世界が追いかける背中

 南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領の追悼式典が10日、ヨハネスブルクのサッカーシティ・スタジアムで開かれた。会場は収容人員9万4700人。2010年サッカーW杯で決勝戦の舞台となった大規模スタジアムである。死去から5日後の式典に世界の要人が続々と集まる。生半可な施設では、とてもさばききれない巨大式典だったということだろう。

 マンデラ氏は27年も獄中にあってアパルトヘイト(人種隔離政策)と闘い続け、なおかつ解放後には国民に人種和解を呼びかけている。対立を乗り越えたその和解の象徴は、大統領時代の1995年に開催された第3回ラグビーW杯だろう。人種差別政策のためW杯に出場できなかった南アが初参加し、しかも自国開催で初優勝を飾っている。その経緯は後にクリント・イーストウッド監督の『インビクタス/負けざる者たち』で映画化されているので、ご存じの方も多いだろう。

 10年サッカーW杯では、すでに政治家を引退し、健康状態も思わしくなかったマンデラ氏が、サッカーシティ・スタジアムの閉会式には出席している。マディバの愛称で親しまれた指導者にとって、それは公に姿を現す最後の機会となった。

 マンデラ氏の獄中からの解放には、冷戦の終結という歴史の変化が大きく影響していたに違いない。その解放から20年の間にラグビーとサッカーという世界の2大スポーツのW杯が、ともに南アで開かれていることは、マンデラ氏の人種和解の呼びかけに世界が深く感動したことの表れではないか。スタジアムはその意味で、規模だけでなく、歴史のイコンとしても、世界の要人と南アの国民がともにマンデラ氏を送るのにふさわしい場だったと言うべきだろう。

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