元陸軍少尉の小野田寛郎さん死去、終戦知らず密林30年間任務続行

2014.1.17 09:46

産経新聞のインタビューに答える小野田寛郎さん=2008年6月、東京・大手町(中井誠撮影)

産経新聞のインタビューに答える小野田寛郎さん=2008年6月、東京・大手町(中井誠撮影)【拡大】

  • 日比合同会見で記者団に軍刀をかざして見せる、救出された小野田寛郎元少尉=1974年3月、フィリピン・ルバング島
  • 靖国神社主催の中高生セミナーで野外活動の指導をする小野田寛郎さん=2008年8月、東京都千代田区(瀧誠四郎撮影)

 戦争が続いていると信じフィリピン・ルバング島に30年間任務を続けた元陸軍少尉で、ボランティアなどを養成する「小野田自然塾」理事長の小野田寛郎(おのだ・ひろお)さんが16日午後4時29分、肺炎のため都内の病院で死去したことが17日、分かった。91歳だった。葬儀・告別式は親族のみで行う。後日、お別れの会を開く予定。

 遺族らによると、体調を崩して6日から入院していたという。

 大正11年、和歌山県亀川村(現海南市)で生まれ、昭和19年に諜報員などを養成する陸軍中野学校を卒業後、情報将校としてフィリピンへ派遣。20年の終戦後も任務解除の命令が届かず、ルバング島の密林にこもって戦闘を続け、49年3月に任務解除命令を受けて帰国した。

 50年にはブラジルへ移住し、牧場を開業。平成元年には小野田自然塾を開設し、ルバング島での経験を基にキャンプ生活を通した野外活動などでボランティアの育成などに尽力した。近年は都内で生活し、国内各地で講演を行っていた。

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