【放射線と健康リスク】長瀧重信・長崎大学名誉教授に聞く(2-2) (4/5ページ)

2014.3.27 05:00

 田崎 たしかに、乳がん検診で小さなしこりが見つかっても、程度によってはすぐに手術をしません。でも被ばくというのは特別で、簡単に納得できないという感覚もあるのでしょうね。

 長瀧 福島の事故による放射線によって、甲状腺がんが増えたかどうかを科学的に証明することが大切です。それには甲状腺の被ばく線量と甲状腺がんの増加の関係を調べることです。チェルノブイリでは、甲状腺の被ばく線量と甲状腺がんの発生に関係があることが証明されており、福島の子供の甲状腺の被ばく線量を当てはめると、甲状腺がんは増加しないことになります。放射線による健康リスクを正しく理解し、怖がりすぎず、侮らずの姿勢で冷静に判断してほしいと思います。専門家の私たちは被災者の健康と安全を考え、被災者の健康被害を最小にすることが大切だと考えています。

 田崎 正しい知識を身につけ、自分自身でしっかり判断することが大切ですね。ありがとうございました。

疫学調査とはどのようなものですか?

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