国連の生物多様性条約の第12回締約国会議(COP12)が韓国・平昌(ピョンチャン)で6~17日、開催された。会議では生物多様性の維持に向けた「愛知目標」の進捗(しんちょく)状況の点検が主要議題の一つになった。会期中に発表された愛知目標の中間評価では、目標に掲げられた20項目のうち、「達成にめどがついた」と評価されたのは3項目にとどまり、各国による一層の取り組みを促した。
2010年に名古屋市で開かれたCOP10は、20年までを目標年とする愛知目標を採択した。愛知目標は生態系、種、遺伝子の多様性を「生物多様性」の具体的な内容と定義。その上で、各国に包括的な対応を求めた歴史的な合意となった。
今年のCOP12は、目標年までの折り返し点にあたる。そのため実施された中間評価で「達成できる見込みだ」と評価されたのは、「陸域および内陸の水域の少なくとも17%が保護されている」「国内法と調和のとれた形での名古屋議定書の運用」などの3項目だけだった。