千葉工業大学は21日、超小型の流星観測衛星「S-CUBE」を、ロケット「H2B」5号機で8月に打ち上げられる日本の補給機「こうのとり」に搭載して宇宙に放出し、10月下旬から観測を始めると発表した。当初は流星観測カメラ「メテオ」を国際宇宙ステーション(ISS)に設置して観測する計画だったが、メテオを載せた米民間ロケットが昨年10月と今年6月に爆発事故を起こし、打ち上げに失敗しており、千葉工大の関係者は「今度こそ成功させたい」と意気込んでいる。
衛星は縦横10センチ角、高さ30センチの箱形で東北大学と共同で開発した。3種類の紫外線センサーや可視カメラを搭載、地球上から100キロ上空の大気圏に突入する流星に含まれる硫黄などの成分を分析し、流星の発光の仕組みを解明する。
衛星は、鹿児島県の種子島宇宙センターから8月16日に打ち上げられるH2Bの5号機で運ばれる。ISSに滞在予定の宇宙飛行士、油井亀美也(ゆい・きみや)氏が9月下旬に衛星を宇宙空間に放出。千葉工大津田沼キャンパス(千葉県習志野市)内の運用管制室から遠隔操作で衛星の姿勢制御などを行い、10月下旬からオリオン座流星群などを観測する。