【飛び立つミャンマー】根本敬・上智大学教授の「ビルマ考現学」(6) (1/3ページ)

2015.8.21 05:00

第二次世界大戦終結70周年記念式典で、少数民族の退役軍人に挨拶するミャンマー国軍幹部。ミャンマーでは国軍は今もなお政治に強い影響力を持つ=15日、ヤンゴンの戦没者墓地(AP)

第二次世界大戦終結70周年記念式典で、少数民族の退役軍人に挨拶するミャンマー国軍幹部。ミャンマーでは国軍は今もなお政治に強い影響力を持つ=15日、ヤンゴンの戦没者墓地(AP)【拡大】

 ■与党内「クーデター」はなぜ起きた

 今年11月8日に実施予定の総選挙をめぐり、ミャンマーでは8月12日、国軍と深い関係にある与党、USDP(連邦団結発展党)内で「クーデター」が起きた。トゥラ・シュエ・マン下院議長が、本人不在の党幹部会議で同党総裁(党首)から解任されたのである。

 代わってテイン・セイン大統領側近のテーウー副総裁が党首代行に就任した。このとき、首都ネピドーの党本部には治安部隊が動員され、物々しい雰囲気となった。

 ◆国軍は政治とともに

 「クーデター」の背後には国軍側の思惑がある。来る総選挙ではアウン・サン・スー・チー氏率いる野党NLD(国民民主連盟)の圧勝が確実視されているが、憲法上の制約から彼女は大統領になれない。テイン・セイン大統領とライバル関係にあるシュエ・マン議長は、第一党になることが確実なNLDと組み、次期大統領への道を模索する可能性があった。国軍はそれを恐れ、彼を党首から解任させたのである。

 国軍からみて、テイン・セイン大統領続投のほうが安全な選択肢にちがいない。シュエ・マン氏はこれまで、国軍の特権が保障されている現行憲法の改憲に力を注ぐアウン・サン・スー・チー氏に対し、下院議長として協力的な姿勢をみせてきた。

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