事件は9月6日深夜、今里新地の一角で起きた。
ベトナム国籍の男性(25)が路上で、アジア系の集団に刃物で切り付けられるなどし、搬送先の病院で間もなく死亡。路上近くのマンションでは、いずれも同国籍の19歳と25歳の男性2人が切られるなどして、重傷を負った。
騒ぎを聞きつけた女性(79)は「(路上で)男性が倒れていた場所は、血の海だった」と話した。周辺の複数の防犯カメラには、バットのような棒を持った男らが集団で暴行したりする様子や、6人組が男性の死亡した現場へ歩いて向かう様子がとらえられていた。
「殺すつもりはありませんでした」
発生3日後の夜、主犯とみられる男(30)が弁護士とともに、大阪府警生野署へ出頭。10日までに男を含むベトナム籍の男女3人が殺人容疑で逮捕された。府警は防犯カメラの映像に写っていた残る人物の行方も追っている。
殺害された男性は2~3年前に来日。知人によると、日本語学校を卒業後、神戸の専門学校へ通っていたといい、明るく優しい人柄で知られていた。