大正14年の環状運転開始以来90年を経た山手線。新型車両E235系には、さまざまな最新技術が盛り込まれた。開発を担当したJR東日本運輸車両部の水谷恵介主席は「利便性と安全を高める技術を多数導入した。多くの方に乗ってほしい」と話している。
安全面では、車体強度をアップさせ、線路や架線の状態を走行中にチェックする装置も搭載。乗降ドアは荷物が挟まれても引き抜きやすいよう改良された。乗客の快適性にも配慮。現行E231系より1人当たりの座席の幅が1センチ広がり、車いすやベビーカー用のスペースや優先席が増えた。
かつては茶色やカナリアイエローの車両が走っていた山手線で、現在と同じうぐいす色が使われるようになったのは昭和38年に登場した103系。その後、85年に205系、平成14年にE231系が導入された。
鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは「山手線は東京を代表する電車。セキュリティー面でも強化されていくのでは」と話した。