【論風】七十七銀行女川支店訴訟 問われる「安全配慮義務」 (1/3ページ)

2015.12.17 05:00

 □防災・危機管理ジャーナリスト 渡辺実

 来年3月11日、東日本大震災から5年目を迎える。被災地では復興への取り組みが行われているが、その背景では各地で多くの遺族による訴訟が継続している。地震発生時刻が午後2時46分頃。社会が活動している時刻であったことから、学校や企業、施設などの管理責任を問う訴訟が多い。20年前の阪神大震災でも多くの訴訟事案があった。しかし発生時刻が午前5時46分と社会活動が始まる前の早朝だったことから、震災後の解雇など労働関係や保険金支払いに関する事案などが多く、性格が異なっている。

 ◆裁判の論点

 震災後、比較的復興が早く進んでいるとメディアでとりあげられてきている宮城県女川町。遺族らによる「七十七銀行女川支店訴訟」が、いま最高裁まで上告されていることはあまり知られていない。この銀行は女川湾から100メートルほどしか離れていない埋め立て地に立地し、歩いて3分走れば1分程度の場所に指定避難場所の高台、堀切山がある。震災前の2009年10月、銀行の防災プランには堀切山への避難に加えて同支店の屋上が指定避難場所とされた。当日の午後2時46分、女川町は震度6弱の大きな揺れに襲われた。行員はラジオや防災行政無線で大津波警報や高台避難の情報を耳にしている。

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