5ドルの意味
「ゼロ」を開発した「ラズベリーパイ財団」が、最初の製品「ラズベリーパイ1モデルA」を発売したのは2012年2月。主に学校で使う教材として開発、25ドルで販売し、計約450万台を売る大ヒットとなった。
その後「A+」や「B」といった新型が発売され、今年2月にはCPU(中央処理装置)の性能を上げた「2モデルB」を35ドルで発売した。日本でも5000円前後で発売され、人気を集めている。同財団は高性能で価格も上がった新型を出したのだが、一方で初心を忘れず、より多くの子供たちが気軽に扱える低価格版の「ゼロ」を発売したというわけだ。
わずか5ドルという値段は、新興国や、貧困層が多い国の子供たちもコンピューターが持てることを意味する。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、英国ウエールズ州南部の工場で生産された2万台は即売り切れ、追加注文が殺到しているという。