三国志「三顧の礼」本家争い再燃 「商売で歴史の事実ゆがめるな」と専門家 (1/3ページ)

2015.12.30 08:20

【専欄】拓殖大学名誉教授・藤村幸義

 河南省の南陽にある「臥龍崗」を訪ねた。ここには諸葛孔明が劉備玄徳の「三顧の礼」を受け、軍師となる決意をした場所がある。「三国志」ファンならば誰でも知っている名場面だ。

 ところが南陽から南に約150キロ下った湖北省・襄陽の「古隆中」にも、「三顧の礼」の場所があるというので、立ち寄ってみた。どちらが本物か、現地でも争いが続いているのだが、それぞれに言い分があって、にわかに判定するのは難しかった。

 双方とも最初に建てられたのは劉備玄徳の三国時代から100年ほど後とみられるが、その後何度も再建されている。現存する建造物を比較すると、「臥龍崗」は元・明代のものが多いが、「古隆中」はほとんどが清代以降の建造物だ。この点では「臥龍崗」が勝っている。

 「臥龍崗」には、歴史の古さを感じさせるいくつかの“証拠品”があった。一つは「六角井」と呼ばれる井戸で、漢代に作られたという。

諸葛孔明が実際にこの井戸を使ったとも言い伝えられている

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