「もうあかん やめます!」との垂れ幕を20年以上店頭に掲げながら営業を続け、20日に本当に閉店する大阪市北区の名物靴店「靴のオットー」で“最後の閉店セール”が始まった。話題を呼んだ歴代の垂れ幕の復刻版が登場。報道の影響も相まって、来客数が通常の15倍以上に増加した。開店前から待つ客や、関東からはるばる訪れる客まで現れるなど、連日大にぎわいを見せている。(芦田彩)
「手に取った商品をそのまま買わないと、他の客に取られてなくなってしまうほどの繁盛ぶりなんです」
体調を崩した店主の竹部浅夫さん(74)に代わり、同店を切り盛りする司法書士の小山秀司さん(64)はこう話しながら、客でごった返す店内を眺めた。
1日から始まった「完全閉店セール」。通常8千~2万円の男性用本革ビジネスシューズを5千~6千円、通常1万円の女性用パンプスを3千円などの価格で販売しており、客足が途切れることはない。