病気、汚職…落ち武者のタタリ? 信長由来の「墓域」再開発で市と住民が対立 (4/7ページ)

2016.3.6 07:11

織田信長と戦った本願寺派の武者が眠ると伝承される「落武者の墓」。一帯は土地区画整理事業で宅地化される計画だ=三重県桑名市

織田信長と戦った本願寺派の武者が眠ると伝承される「落武者の墓」。一帯は土地区画整理事業で宅地化される計画だ=三重県桑名市【拡大】

  • 再開発地域に残る「落ち武者の墓」(左手前)。その向こうに見える矢田城があった丘陵は、織田信長が願証寺を攻略した際の戦略的要衝で、本願寺派門徒との激戦の地となった=三重県桑名市
  • 織田信長の軍勢から桑名の地を守ろうと戦った武者が眠ると伝承される「落ち武者の墓」(中央)。一帯は区画整理事業で宅地化される計画となっている=三重県桑名市

 桑名市の事情に詳しい土地家屋調査士は「一村総持とは、村人が自由に薪を刈ることができる山林か、村で守った墓のどちらかと考えていい。(当該の場所は)山林ではないので墓であることは明らかだ」と指摘する。

「墓だが墓地ではない」

 一方、市都市整備部の伊藤恒之部長は「確かに墓とは認められるが、法的な墓地ではない。このため宅地化されても問題はない」と話す。

 どういうことか。墓地埋葬法は「墓地」を自治体の許可を得た区域と定めている。「墓地」は区画整理では改葬などの手続きを経なければ壊すことができないが、これら「落ち武者の墓」は自治体の許可を受けていないため「墓地」とは認められず、開発は制限されないという。

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