開業した北海道新幹線の新函館北斗-木古内間を走行する「はやぶさ」【拡大】
北海道新幹線が1日、青函トンネル内を走行中に緊急停止していたことが6日、JR北海道への取材で分かった。緊急停止は3月26日の開業後、初めて。レールの間に落ちた金属片に通電し、運行システム上、貨物列車が走行していると誤って認識され、自動列車制御装置(ATC)の停止信号を受信したのが原因とみられる。JR北海道は「遅れはわずかで影響は小さかった」として、公表しなかった。
北海道新幹線は、青函トンネルとその前後の約82キロの区間で、フル規格の新幹線としては唯一、貨物列車と線路を共用する。レールが3本敷かれた複雑な構造で保守・点検が難しく、トラブルの発生が懸念されていた。
新幹線と貨物列車の共用走行区間は、新幹線用のレールの内側に、幅が狭い在来線用のレールがもう1本が敷かれている。新幹線が通過後に点検したところ、縦6センチ、横4・5センチ、厚さ0・2センチの金属片が、新幹線用と在来線用のレールの狭い隙間に落ちていた。