米航空宇宙局(NASA)は6日、ハッブル宇宙望遠鏡などの観測で、太陽の約170億倍もの質量がある巨大なブラックホールを発見したと発表した。これまで見つかった最大のものは約210億倍で、これに次ぐ大きさとみられる。
巨大ブラックホールは通常、千個近い銀河が集まるような「宇宙の大都会」といわれる場所で見つかるが、今回は銀河が20個程度しか集まっていない「へき地」で見つかった。NASAは「銀河とブラックホールの関係を見直す必要があるかもしれない」。
今年2月、二つのブラックホールが合体したときに放たれた重力波を観測したと米大学を中心とした国際チームが発表して話題になったが、銀河同士が合体を繰り返すことで、今回のような巨大なブラックホールができた可能性もあるという。
秋から冬にかけ南の空に見えるエリダヌス座の方角で発見。地球からは2億光年離れている。(共同)