東海道・山陽新幹線の予約システムの保守業務にからみ、三菱電機から知人の会社に業務を架空発注して外注費をだまし取っていたとして、警視庁捜査2課は8日、詐欺容疑で、同社元出向社員、渡辺勇治容疑者(58)=千葉県習志野市袖ケ浦=を逮捕した。捜査2課によると、「投資信託や海外旅行にあてた」などと容疑を認めている。
三菱電機の調査では架空発注の総額は計約4億6千万円に上る。捜査2課は、渡辺容疑者が同社に出向して間もない平成13年以降、22年春ごろまでに会社経営の知人に手数料を渡し、ともに架空発注を繰り返していたとみている。知人についても同容疑での立件を視野に調べる。
逮捕容疑はJR東海などから受注した東海道・山陽新幹線の予約システムの保守業務にからんで21年5~8月、架空の業務を三菱電機から知人の会社に発注。外注費約2000万円をだまし取ったとしている。
25年に東京国税局の税務調査で発覚。三菱電機が警視庁に相談していた。