【高論卓説】世界でテロ頻発 国内でも発生近い? 危機意識改めよ (1/3ページ)

 世界各地でテロが頻発している。6月下旬以降だけでも、ヨルダン北部での自動車テロ(21日)、ソマリア首都のホテルでの自爆テロ(25日)、トルコのイスタンブール国際空港での自爆テロ(28日)、バングラデシュ首都のレストランでの人質テロ(7月1日)、イラク首都での連続自爆テロ(同3、7、12日)、サウジアラビアの米領事館、モスクでの連続自爆テロ(同4日)、シリア北東部での自爆テロ(同5日)、インドネシアのソロ市警本部での自爆テロ(同)、フランスのニースでの大型トラック暴走テロ(同14日)、ドイツ南部ビュルツブルクの列車内でのナイフによる襲撃テロ(同18日)、カザフスタンのアルマトイでの内務省などの襲撃テロ(同)、ドイツのミュンヘンのファストフード店での銃乱射テロ(同22日)などが発生している。これらの大半がイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国(IS)」要員やIS感化者によるものである。

 このほかブラジルのモライス法相が7月21日、テロ計画の容疑で警察当局がブラジル人10人を拘束したことを明らかにし、世界に衝撃を与えたことは記憶に新しい。実はこうしたテロ未遂事件も過去1カ月強の期間に世界各地で起きている。例えば、モロッコでは6月23日、“IS細胞”が解体され戦闘員10人が逮捕されているし、インドでも同29日、宗教施設などを標的とするテロ計画容疑でIS工作員とみられる5人が逮捕されている。クウェートでも7月4日、3件のテロ計画容疑でISと関係者とみられる5人が逮捕された。またシンガポールでは同12日、ISに感化された4人の出稼ぎバングラデシュ人がテロ資金調達容疑で実刑判決を言い渡されている。