ひまわり9号、打ち上げ成功 台風などの高い監視能力、2022年から観測へ

気象衛星ひまわり9号を搭載し打ち上げられるH2Aロケット31号機=2日、鹿児島県の種子島宇宙センター(草下健夫撮影)
気象衛星ひまわり9号を搭載し打ち上げられるH2Aロケット31号機=2日、鹿児島県の種子島宇宙センター(草下健夫撮影)【拡大】

  • 気象衛星「ひまわり9号」を搭載して打ち上げられたH2Aロケット31号機=2日午後、鹿児島県南種子町(JAXATVから)
  • 予定の軌道に投入したことを確認し、喜ぶ三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の関係者=2日、鹿児島県の種子島宇宙センター(草下健夫撮影)

 気象衛星「ひまわり9号」を搭載したH2Aロケット31号機が2日午後3時20分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約28分後、衛星を予定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。

 ひまわり9号は昨年7月に観測を開始した8号の同型機。衛星のエンジンを噴射し、今月10日ごろに高度約3万6千キロの静止軌道に乗せる。当面は8号が故障した際に使う予備機とし、2022年から後継機として7年間、観測を行う。

 9号の性能は静止気象衛星で世界初のカラー画像を実現した8号と同じ。先代の7号に比べ解像度を倍増させ、観測間隔は30分から10分に短縮。日本周辺に限ると2分半ごとに観測でき、台風や集中豪雨などの高い監視能力を持つ。開発費は約170億円。

 H2Aは25回連続の成功となり、成功率を96・7%に高め信頼性を向上させた。