盛り土なし問題の「責任者」の1人が都に反論書「了解した事実ない」

築地市場移転問題で揺れる豊洲市場=東京都江東区
築地市場移転問題で揺れる豊洲市場=東京都江東区【拡大】

 豊洲市場(東京都江東区)の主要施設下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題で、都の調査で責任者の1人とされた中央卸売市場の元新市場整備部長、宮良(みやなが)真氏(退職)が「盛り土をしないことを了解した事実はない」などとする反論書を都に提出したことが7日、分かった。宮良氏が明らかにした。

 都の検証報告書によると、宮良氏が同部長だった平成23年8月の部課長会で、施設下にモニタリング空間を設けることを決定。報告書は宮良氏がこの会議で都の方針に反し施設下に盛り土をしないことを了解したと結論付けた。

 これに対し、宮良氏は「部課長会にそのような機能も権限もない」とし、「盛り土をしないなど大きな工法の変更があれば、中央卸売市場長も含めた検討会を開くのが通常の手続きだが、そのような会はなかった」と指摘。報告書について「到底受け入れられない」とした。