【第26回地球環境大賞】COP22で感じた国連気候変動交渉の変質(2-1) (3/3ページ)

2016.12.27 05:00

竹内純子氏
竹内純子氏【拡大】

  • パリ協定の実施指針の工程表を採択したCOP22会場=モロッコ・マラケシュ

 トランプ氏の政策次第では前提条件が崩れることになるため、政府の見解が問われることになるだろうが、それ以前に、国際交渉を過度に偏重する時代はもう終わったことを意識する必要があるだろう。

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 ■日本がなすべきこと エネルギー・ミックス達成に向けて

 その上で日本がしなければならないことは、提出した貢献の前提となっているエネルギー・ミックスの実現に向けて着実に努力することだ。

 わが国のエネルギー・ミックスは、省エネによる需要抑制とコスト効果の高い再生可能エネルギーの導入、自由化の下での火力発電の中での配分達成など、それぞれに課題を抱えている。その中で最も不透明性が高いのは原子力だろう。原子力については福島事故のコストが膨らんでいることが報じられている。ミックス策定の前提となったコストの算定では事故や廃炉費用が1兆円増えるごとの感度分析も行われているが、コスト負担のあり方を含めて、政府が丁寧に国民に説明責任を果たしていくこと、その上でエネルギー安定供給・安全保障・CO2排出削減という意義も含めた原子力の必要性について国民の理解を得る努力が望まれる。

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