【第26回地球環境大賞】COP22で感じた国連気候変動交渉の変質(2-2) (1/7ページ)

2016.12.27 05:00

2015年に続いて行われたインド産業連盟(CII)との面談。同連盟側からは「日本の技術がほしい。ただし中国の値段で」とのコメントも聞かれた
2015年に続いて行われたインド産業連盟(CII)との面談。同連盟側からは「日本の技術がほしい。ただし中国の値段で」とのコメントも聞かれた【拡大】

  • 各国の産業連盟が参加したCOP22のサイドイベント

 ■日本は国際交渉でどう振る舞うべきか

 ここ数年、COPに参加して感じることは、産業界や自治体など、いわゆるNon-State Actor(政府以外の主体)の存在感が増していることだ。特に今後BAT(利用可能な最良の技術)を普及させて排出削減を加速していくには、これまで以上に産業界の横断的な関与が求められるだろう。そのためには、産業界が業種ごとに連携して削減に取り組む「セクトラル・アプローチ」が有効に機能すると考える。日本が以前、セクトラル・アプローチの有効性を主張したときにはそのコンセプトが国際交渉の場で理解されることはなかったが、パリ協定が発効したいま、改めてこのセクトラル・アプローチの有効性を主張すべきではないか。

 これは、米国を実質的なかたちで巻き込む可能性も持つ。米国を政治的なかたちでこの交渉の場に引き戻すことが難しくとも、BAT普及に向けた産業界同士の連携が阻まれるものではない。米国を含む主要排出国を実質的に巻き込む手段としても、セクトラル・アプローチの復活に期待したい。

 また、今後のパリ協定ルールブック策定に向けた国際交渉で、日本は米国との関係性において非常に難しい役割を果たさなければならないだろう。日本はこれまでの気候変動交渉で、米国やカナダ、ロシア、オーストラリアなどとも「アンブレラグループ」を形成し、そこである程度声をまとめることで、欧州連合(EU)やBASICと呼ばれる新興国グループ(ブラジル、南アフリカ、インド、中国)、AOSISと呼ばれる小島嶼(とうしょ)国連合などと主張を戦わせてきた。

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