露大統領、次はリビア標的 シリア停戦合意の勢い 軍事勢力に肩入れ (1/2ページ)

 シリアの停戦合意をトルコとの仲介で29日に実現したロシアのプーチン大統領の次なる野望は、北アフリカの産油国リビアに向かっている。支援するシリアのアサド政権が北部の要衝アレッポを制圧して以降、存在感が一段と増す勢いに乗り、国家分裂状態にあるリビアで、軍事勢力のリーダーで元リビア軍将官のハフタル氏を支援し、影響力拡大を狙う。一方で、ロシアの介入により混迷が深まる可能性も指摘される。

 ハフタル氏は国連の支援を受けるリビア統一政府の対抗勢力を率い、最大の地域を掌握している。この半年間で2度モスクワを訪問し、国防相や外相、国家安全当局の長官らと会談し、支援を訴えてきた。

 ロシアは同氏の拠点に資金を援助するほか、軍事関連の専門知識を提供している。背景には、リビアで影響力を強め、軍事などの分野で数十億ドル規模の契約を取り付けたい思惑がある。

 露政府や国営企業幹部によると、2011年のカダフィ政権崩壊後、リビアは少なくとも40億ドル(約4670億円)相当の軍事契約と数十億ドル規模に上るエネルギーや輸送関連の契約を失った。露政府はそれを取り戻す方法を模索している。

 半面、ロシアの動きはリビアでさらなる紛争の火種になる可能性もある。ハフタル氏に忠誠を誓う勢力と、それに敵対する複数の武装グループは、拷問や超法規的殺人などの人権侵害で国連から非難されている。

「ロシアはリビアの紛争を激化させる可能性がある」