京セラは20日、山口悟郎社長(61)の後任に谷本秀夫取締役執行役員常務(56)が昇格する人事を発表した。山口氏は代表権のある会長に就く。4月1日付。不振事業の構造改革に一定の区切りがついたため、体制の若返りを図る。
山口氏は2013年4月に社長に就任。太陽光パネルや通信事業などが伸び悩む厳しい経営環境の中で、コスト削減を推し進めた。谷本氏は半導体の製造装置などに使われる主力のファインセラミック事業の経験が長く、低迷する業績の立て直しを目指す。久芳徹夫会長(63)は4月1日付で相談役に就き、6月の株主総会後に取締役を退く。稲盛和夫名誉会長(85)の役職は変更しない。
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【プロフィル】谷本秀夫氏
たにもと・ひでお 上智大卒。1982年京都セラミック(現京セラ)。執行役員などを経て2016年6月から取締役執行役員常務。長崎市出身。