「広い世界をもっと見たい」　「高校生文化大賞」上海研修旅行終える

　産経新聞社が主催する第４９回産経「高校生文化大賞」（協賛・森ビル、ナショナル・ベンディング、ＤＩＣグラフィックス）の作文・論文コンクールで優秀賞を獲得し、研修として中国上海市を訪れた日本の高校生５人は２８日、５日間の日程を終えて帰国の途に就いた。

　名門の中高一貫校「上海市甘泉外国語中学」を２７日に訪れ、日本語を勉強して５年目になる高校１年２２人から「中国結び」の作り方を習ったり、中国の古代劇を日本語で演じてもらったりして盛り上がり、夕食まで５時間近く交流した。

　神奈川県立湘南高校３年の大道希音さんは、「アニメや歌手など中国の高校生が知っている日本のことの多さに比べ、わたしたちは中国のことをあまり知らない」と気づかされた。沖縄県立宮古総合実業高校２年の下地貴莉子さんは、「宮古島の外に出たのは生まれて初めて。上海で親切な人が多いことに驚いた。もっともっと広い世界を見てみたい」と目を輝かせた。

　５人は２５日、日中文化交流に熱心な上海理工大学を訪ね、日本語を学ぶ大学生らと一緒に水餃子を作ったり、キャンパスを歩いたりして交流。森ビルが２００８年に建設した「上海環球金融中心」（１０１階建て、高さ４９２メートル）の展望台も見学し、中国の伝統文化と世界の最先端技術が融合する中国最大の経済都市を目の当たりにした。（上海　河崎真澄）