滋賀県甲賀市が、子育て世帯や生活困窮世帯などに無料配布しているオリジナル品のJR西日本IC乗車券「ICOCA(イコカ)」が、インターネットオークションで6万円で落札されていたことが同市への取材で分かった。一般販売せず、忍者の絵をあしらっているなどしていることなどから、取り引きの対象になったとみられる。
市公共交通推進課によると、11日時点で他にも2枚出品されているのが確認されているという。同課は「非常に残念。適切に利用してほしい」としている。
イコカは、来年春からJR草津線の全駅で、対応する改札機が導入されることをPRしようとつくられた。
草津線の利用促進のほか、市民の生活支援が目的。中学生以下の子供がいる世帯と生活困窮世帯に、1500円分をチャージして3月1日から配布を始めた。昨年度と今年度で計3万枚を用意しており、今年3月末で8千枚が支給されたという。
3月31日ごろ、市民などの指摘で市がネットオークションのサイトを確認したところ、6万円で落札されていたのを職員が確認した。
イコカは市役所で直接手渡すことになっており、市は今後、渡す際に配布の趣旨を説明するほか、市のホームページでも転売などをしないよう呼びかけるとしている。