売春やAV出演強要 人身取引被害者の半数が日本人、次いでタイ人 政府年次報告

人身取引対策推進会議であいさつする菅官房長官(右から2人目)=30日午前、首相官邸
人身取引対策推進会議であいさつする菅官房長官(右から2人目)=30日午前、首相官邸【拡大】

 政府は30日、首相官邸で人身取引対策推進会議(議長・菅義偉官房長官)を開き、平成28年中に国内で起きた売春強要や強制労働をはじめとする人身取引の被害実態に関する年次報告を決定した。昨年に国内で保護された被害者は50人で、このうち日本人は半数の25人に上り、過去最多となった。

 報告によると、人身取引の被害者のうち48人は女性。国籍別では日本に次いで多かったのがタイの9人。フィリピン8人、カンボジア7人-と続いた。18歳未満は全体で13人に上り、うち12人が日本人だった。

 日本人は出会い系サイトを通じた売春強要が多く、芸能プロダクションに所属していた女性を拒否できない状況に追い込み、アダルトビデオ制作会社に派遣していた事例も1件あった。外国人はホステスとしての強制労働や、風俗店での売春強要が多かった。

 年次報告は人身取引の実態への関心を高めてもらい、被害防止につなげるのが狙い。26年12月の犯罪対策閣僚会議でまとめた人身取引対策行動計画に基づくもので、今回が3回目。