国産GPS衛星 無人・省力化「次世代サービスの切り札」 自動運転や農業への利用、大きな期待

2017.6.1 11:20


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 準天頂衛星みちびきは位置情報の精度を飛躍的に高め、社会や産業に大きな変革をもたらすと期待されている。運用する内閣府は「無人化や省力化などで次世代サービスを創出する切り札」と位置付け、普及を目指す。

 最も期待が大きい用途は車の自動運転だ。車線を変更したり、対向車とすれ違ったりする際にはセンチ単位の精度で車両の位置を把握する必要があり、現在の衛星利用測位システム(GPS)だけでは難しい。

 農業への利用も検討されている。総務省が日立造船などと行った農場実験では、無人のトラクターが40センチ間隔で植えた稲の間を走行し、タイヤで倒すことなく作業できた。農作業の省力化で後継者不足の解消に役立つ可能性がある。

 経済産業省などは昨年、熊本県で小型無人機ドローンを使った離島への物資輸送実験に成功した。受信機を小型化できる誤差1メートルの精度でも実用化が可能で、離島や山間部で「買い物難民」の解消につながると期待される。

 マラソンで走った距離やコースを正確に把握するなど、スポーツや健康維持への活用も考えられる。災害時に、被災者や避難所の状況を防災機関に伝達する仕組みも備えるという。

 政府の宇宙政策委員会は今週決定した宇宙産業ビジョンで、みちびきを産業振興の基軸の一つに掲げた。普及させるには受信機や搭載機器を企業が積極的に開発する必要があり、事業の採算性が鍵を握る。

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