月面ロボを工事現場に応用 竹中工務店、強度検査を自動化

盛り土の強度検査を行う実験用ロボット(竹中工務店提供)
盛り土の強度検査を行う実験用ロボット(竹中工務店提供)【拡大】

 月面探査などを視野に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が試作したロボットを使い、工事現場の盛り土の強度検査を自動化する実験に竹中工務店(大阪)などが成功した。実用化すれば作業員の負担軽減につながると期待される。

 JAXAが試作したのは月や火星の急斜面や段差でも転倒せず、安定して走行するための探査ロボット。重心が低く、ベルト状の車輪が4個付いている。

 竹中工務店はJAXAとの共同研究で、このロボットに衛星利用測位システム(GPS)の受信機や障害物センサー、自動走行のソフトウエアを追加。台車を連結し、盛り土の強度を計測する機器を載せた。

 高速道路の建設現場で試したところ、目的の場所へ自動的に走行し、人手による従来の方法と同等の検査結果が得られた。所要時間は15%短縮できた。

 盛り土の検査は重い計測機器を運ぶ重労働で、工事後の夜間に行うため労働時間も長くなる。同社技術研究所の菅田昌宏部長は「実験を重ねて耐久性や作業の安定性を確認し、実用化につなげたい」と話している。(草下健夫)