東京都内の医療関連企業「生命科学研究所」が、がん免疫療法に利用する細胞を全国18の医療機関向けに無許可で加工、製造していたとして、厚生労働省は14日、再生医療安全性確保法に基づき製造の一時停止を命じたと発表した。命令は6月12日付。
同研究所は「アベ・腫瘍内科・クリニック」(東京)など18の医療機関でがん患者から採取したナチュラルキラー細胞(NK細胞)などを培養。その後、再び同クリニック経由で各医療機関に送られ、患者本人に投与されていた。
本人の細胞を加工して使う治療は「第3種」の再生医療に該当し、治療や細胞の製造には国の許可が必要となる。厚労省は患者の健康被害が出ていないか報告するよう求めている。