米横断の皆既日食、太陽光発電量が大幅減の恐れ 電力価格は急騰も (1/2ページ)

 米国では8月21日に起きる日食により太陽光発電施設が影響を受け、約700万世帯分の供給量に相当する電力が失われる恐れがある。

 月が太陽を完全に覆い隠す皆既日食は、オレゴン州からサウスカロライナ州まで113キロにわたる帯状の地域で観測される見込みだ。ブルームバーグの算定では、今回の日食により太陽光発電量は原子炉9基分に相当する9000メガワット以上減少する可能性がある。

 米国の太陽光発電設置容量が2012年以降9倍に増える中、日食の影響の大きさは供給が断続的となる太陽光などの資源に頼ることの危険性を浮き彫りにしている。風力と太陽光はこれまでにも電力供給量の乱高下を引き起こしており、卸電力市場ではマイナス価格が付く日も出てきている。

 米東部の大半をカバーする同国最大の地域送電機関、PJMインターコネクションは、日食の影響により午後1時半から同3時40分の間に同社の太陽光発電量は最大2500メガワット減少する可能性があると述べた。ノースカロライナ州とニュージャージー州は太陽光パネルの設置量が多いことから、影響が拡大しそうだ。PJMによれば、予測される発電量減少の80%は屋根の太陽光パネルに起因する。

 日食の継続時間(ニューヨークでは午後0時5分~同4時9分)は化石燃料の需要を押し上げるほど長くはない。

 だが、特に夏場はエアコン使用で需要が急増しがちであり、日食が卸電力価格の急騰を引き起こす可能性はある。米航空宇宙局(NASA)によれば、米国の広い地域で皆既日食が観測されるのは1979年以来だという。

「日食が始まった途端に電力市場価格は急騰するだろう」