民間ロケット打ち上げ失敗 強度不足で機体破損か

記者会見で小型ロケット「MOMO」の模型を手に記念撮影する(手前から)インターステラテクノロジズの稲川貴大社長、堀江貴文さんら。下は次世代機の模型=30日午後、北海道大樹町
記者会見で小型ロケット「MOMO」の模型を手に記念撮影する(手前から)インターステラテクノロジズの稲川貴大社長、堀江貴文さんら。下は次世代機の模型=30日午後、北海道大樹町【拡大】

  • 記者会見するインターステラテクノロジズ創業者の堀江貴文さん。奥は稲川貴大社長=30日午後、北海道大樹町
  • ロケットの打ち上げを見守ったインターステラテクノロジズの稲川貴大社長(右)と創業者の堀江貴文さん=30日午後、北海道大樹町

 北海道大樹町の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」は30日午後4時半ごろ、自社開発した小型ロケットを同町の実験場から打ち上げた。だが約70秒後にロケットからの通信が途絶えたため、エンジンを緊急停止させた。民間企業が単独で開発したロケットでは日本初となる高度100キロ以上の宇宙空間を目指したが到達せず、打ち上げは失敗した。

 成功すれば国主導の日本の宇宙開発にとって、本格的な民間参入の節目になると注目されていた。ロケットは高度約20キロに届いた後、実験場から約6・5キロ沖の太平洋に落下したとみられる。強度不足などによってロケットが上空で破損したことが通信途絶の原因とみられる。

 稲川貴大社長は記者会見で、宇宙に届かなかったものの「(通信途絶までは)機体からのデータは取れているので、非常に満足のいく結果だ」と述べた。また同社を創業した実業家堀江貴文さんは「うまくいかなかったところを改良して年内には後継機を打ち上げたい」と展望を語った。