「悩みぶちまけろ」と研修で暴言、新入社員の男性自殺 労災認定、遺族らがゼリア新薬を提訴 (2/2ページ)

 男性は5月、幻聴や妄想など異常行動が現れるようになり、研修施設から自宅に帰るまでの途中、東京都新宿区内で自殺した。

 研修は毎年、東京都内で約4カ月行われており、期間中、社員は施設内にほぼ拘束されている。夜も課題の追試を行うなどで、睡眠時間は6時間確保できない状態だったという。

 遺族らが26年12月、中央労基署に労災申請し、労基署は27年5月、男性の自殺は「業務上の死亡」と認定した。男性の父親(59)は「人格否定のような研修は他の会社でも行われており、警鐘を鳴らしたい」と話した。

 ゼリア新薬は「男性社員の自殺があったことは事実だが、訴状が届いていないのでコメントを差し控える」とした。