【日本版GPS衛星】準天頂衛星みちびき3号機、きょう午後打ち上げ 三度目の正直なるか 「不具合の対策完了」と三菱重工業

 日本版の衛星利用測位システム(GPS)を担う政府の準天頂衛星みちびき3号機を載せたH2Aロケット35号機が19日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターで午後2時29分の打ち上げに向け最終点検に入った。

 打ち上げは当初、11日の予定だったが天候悪化のため延期。12日には打ち上げ前の点検作業で、第1段のエンジン関連のバルブを動かすヘリウムガスが漏れている恐れがみつかり、再度延期した。

 打ち上げを行う三菱重工業が調査した結果、ヘリウムのタンクを密封する部品に微細な異物が付着していたことが漏れの原因と判明。部品を交換し再点検したところ、正常に機能することを確認し、不具合の対策を完了したとしている。

 みちびきは6月の2号機に続く打ち上げ。3号機は日本のほぼ真上に長時間とどまる準天頂軌道ではなく、赤道上空の静止軌道に投入する。

 秋に4号機も打ち上げ、来年度から4基体制で位置を高精度に測定する本格運用を開始する。米国が開発し日本でも普及しているGPSと併用すると、位置情報の誤差を現在の10メートルから最小6センチに抑えられる。