【論風】インドネシアで日本の社会貢献アピール好機 森林の生態系修復とCO2排出削減を (2/3ページ)

 この制度は「生態系修復コンセッション」と呼ばれ、劣化した国有天然生産林の生態系を修復、保護、維持することを目的に、その一部をインドネシア企業に最長60年間貸与し、木材生産やプランテーション開発以外の、炭素吸収・貯蔵など生態系サービスの活用、また、木材以外の林産物や薬用植物の生産、エコツーリズムといった経済活動を行わせるもので、04年から導入された。

 16年までに合計62万ヘクタール余りの国有林に対し、16のライセンスが発行されており、NGOが設立した企業体によりオランウータンなどの野生動物の保護や野生復帰などの事業を行っているもの、紙パルプ生産企業などがCSR(企業の社会的責任)活動として取り組んでいるもの、泥炭湿地林において自社で削減しきれないCO2を外部への投資で相殺するカーボンオフセット・クレジットを発行しているものなどがある。

 日本企業がライセンス所有企業とともに、自主的カーボンクレジットの取引、森林モニタリング技術の開発などを行った例もみられている。

 ライセンス所有企業は、広大な天然林を持続可能な形で利用する法的な権利を有し、長期の管理計画に基づいて経営しているため、熱帯雨林の保全、持続可能な管理のための新たな技術・ビジネスモデルの開発に関心がある国外の企業・団体にとっては、コンセッションにおける事業に協力すると、その終了後も森林とその生態系が維持される可能性が高く効果的と考えられ、理想的なパートナーといえる。

政府や研究機関は適切に支援を