NECがJAXAに衛星ひとみ破損で5億円支払い

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙で昨年壊れたエックス線天文衛星「ひとみ」について、主な製造元で作業を誤ったNECがJAXAに5億円を支払うことで、東京簡裁での民事調停が成立したと発表した。

 昨年2月に鹿児島県から打ち上げられたひとみは、本格運用前の3月末に機体が異常回転して分解した。JAXAは、主な原因はNECの担当者が姿勢制御用エンジンの噴射データを誤って入力したためとする報告書をまとめた。だが互いに責任の大きさをめぐって折り合えず、東京簡裁に今年2月、民事調停を申し立てた。

 JAXAは「妥当な結果が得られた」とし、NECは「JAXAの期待に応えられなかったことへの反省と道義的責任を感じたため、調停を受け入れた」とコメントした。

 ひとみはブラックホールや銀河団などから出るエックス線を観測し、宇宙の成り立ちを探るために日本と米国などが共同で開発。日本は開発や打ち上げに約310億円を投じた。

 ただデータの誤入力以外にも、搭載ソフトの誤りや、正常に姿勢を制御できるかどうかの検証作業を怠るなどのミスが重なった。

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