【Science View】 (1/5ページ)

員眞貝洋一氏
員眞貝洋一氏【拡大】

  • 国島直樹氏

 ■細胞記憶の理解に新たな糸口

 □理化学研究所 眞貝細胞記憶研究室 主任研究・員眞貝洋一

 生物の遺伝情報はDNAに記されており、どの細胞でも基本的には同一である。DNAのメチル化などの調節機構によって、それぞれの細胞に固有の遺伝子 発現パターンがもたらされる。このパターンの違いが、細胞の見た目や機能といった“その細胞らしさ”を決定していると考えられている。また、DNAメチル化パターンは、細胞が分裂しても親細胞から娘細胞へと正確に受け継がれていくため、細胞固有の性質を記録している「細胞記憶」の1つと考えられている。DNAのメチル化パターンの継承には、UHRF1というタンパク質が必須であるが、どのようにUHRF1がDNAの複製の場にやってくるのかは分かっていなかった。

 今回、理研を中心とする国際共同研究グループは、質量分析法を用いた網羅的探索により、DNAの複製に重要な役割を持つDNAリガーゼ1(LIG1)がUHRF1と複合体を形成することを発見した。LIG1がUHRF1と複合体を形成できないようにした細胞を作製したところ、UHRF1がDNA複製の場に来なくなり、DNAメチル化パターンの継承がうまくいかないことが分かった。これらの結果から、LIG1がUHRF1をDNA複製の場に連れていくことで、DNAメチル化パターンの継承が効率的に行われると結論づけられた。

 本成果は、細胞がいかにして“その細胞らしさ”を維持しているのか、細胞記憶を理解する上での新たな糸口になると期待できる。

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