【Science View】 (3/5ページ)

員眞貝洋一氏
員眞貝洋一氏【拡大】

  • 国島直樹氏

 理研を中心とした共同研究グループは、タンパク質サーモリシンとリガンドZAを試料として用い、一般的なソーキング法によりサーモリシン-ZA複合体微結晶を調製し、SACLAのビームラインでSFX実験(室温)を行った。比較のために、SPring-8の放射光(SR)を用いた従来の結晶構造解析(低温)も行った。その結果、SFXによるタンパク質-リガンド複合体微結晶の構造解析は上記の簡便な方法で実行できることが分かり、同複合体構造が従来のSR法に比べ高い再現性で得られた。さらにSFXによる室温構造では、ZAのカルボキシ基において、2つの立体配置を交互にとる交互立体配座がみられたが、SRによる低温構造ではみられなかった。つまり、SFXから得られる構造情報は、タンパク質-リガンド間の生理状態での相互作用をより正確に反映しているといえる。

 本研究によりSBDDにおける化合物(薬剤)探索のためにSFXが適用できることが示され、今後、製薬企業などによるXFELの創薬利用が加速すると期待できる。

 今回の実験で得られたサーモリシン-リガンド複合体におけるリガンド結合部位の拡大図を示す。左右がそれぞれSFX(室温)とSR(低温)から得られた構造である。中央に示した低分子化合物リガンドZAの化学構造において、赤丸で示した部分(カルボキシ基)の構造に違いがみられる。すなわち、SFX構造ではAとB(水色)の2つの立体配置を交互にとる「交互立体配座」が観測され、AとBの割合は約6:4であった。

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