海上保安庁は21日、日本列島の南岸に沿って太平洋を北上する黒潮が、静岡県御前崎市から愛知県田原市に広がる遠州灘沖で本州沿岸を離れ、大きく蛇行しているのを測量船が7日に観測したと発表した。
蛇行は気象庁も8月末に発表。この時に比べ黒潮の南端が東に移動しているとみられる。
黒潮が沿岸から遠のくと、下層から冷たい水が海面近くに上がり、漁場の位置が変わるほか、黒潮の速い流れを利用し、東向きに燃料を節約しながら航行する船にも影響が出る。
一方、19日に撮影した人工衛星画像などの分析では、蛇行が7日に比べわずかに縮小していることが判明。担当者は「一時的な現象の可能性もあり、今後も注視していく」と話している。