商工中金不正問題 関与の職員を社内調査担当に 書類も改ざん、体質問う声強まる

 商工中金は22日、公的制度「危機対応融資」の不正問題について、社内調査に携わっていた複数の担当者が過去に不正に関与していたと発表した。不正に関与した職員もこれまで判明している99人から数百人規模に拡大するとみられる。9月末に予定していた調査結果の公表は1カ月以上遅れる見通しで、企業体質を問う声が改めて強まりそうだ。

 商工中金によると、直接不正に関わった職員や不正を黙認していた上司などが調査に参加していた。調査担当者は全員、不正に関与していないと自己申告していたという。担当者らが調べた口座は、今後再調査する。

 また、顧客企業が国の補助金を申請する際の書類を改竄(かいざん)していたことも分かった。

 商工中金の第三者委員会が4月に公表した危機対応融資をめぐるサンプル調査では、全店規模で書類を改竄し、条件を満たさない企業に不正融資を実施していたと指摘。35支店で816件の不正が発覚し、職員99人が関与したとされた。その後、6月に提出した業務改善計画では未調査の19万2000口座の自主調査を表明し、現在は700人態勢で実施している。

 経済産業省などは、サンプル調査の結果を受けて5月に業務改善命令を出した。自主調査で不正規模の拡大や新たな不正が判明すれば、改めて追加の行政処分を検討する方針だ。安達健祐社長ら経営陣の処遇も焦点となる。

 危機対応融資は、世界経済の混乱や大震災などで企業の資金繰りが苦しくなった場合に、商工中金などが資金を供給する制度。国は融資が焦げ付いた場合の損失の穴埋めや利子補給を行っている。